表参道眼科マニア

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先進医療適応の新しい多焦点眼内レンズ TECNIS Symfony(テクニスシンフォニー)

   

白内障手術の際に挿入する眼内レンズ。昔は単焦点の眼内レンズしか選択肢がなかったので、手術後には必ず眼鏡が必要でした。

最近では老眼も一緒に治すこともできる多焦点眼内レンズが選択肢に加わり、手術後眼鏡をかけずに生活することも可能になってきています。

多焦点眼内レンズの中には先進医療が適応されるレンズがあります。

手術は健康保険適応外ですが前後の診療は健康保険が適用されます。

2017年に先進医療が適応される多焦点眼内レンズにTECNIS Symfony(テクニスシンフォニー)が加わりました。

従来の多焦点眼内レンズは「ハロー・グレア現象」という光のにじみとまぶしさや、「コントラストの低下」が弱点と言われてきました。

TECNIS Symfonyはエシェレット回折デザインを採用することによりハロー・グレアを抑え、眼全体の色収差を補正するデザインで良好なコントラスト感度を得ることが出来ると言われています。

また、多焦点眼内レンズは中間距離にピントが合いづらいという欠点がありますが焦点深度を拡張することにより明視域が広がり中間距離にもピントが合うように設計されています。

 

ただし、TECNIS Symfonyは近くが少し見づらいレンズです。近くを見る際には眼鏡が必要になるケースもあります。

単焦点の眼内レンズと同じように鮮明な見え方を望むかた、長時間の近方作業では眼鏡をかけても構わない方には適したレンズです。

多焦点眼内レンズを検討されている方は自分に一番合っている眼内レンズについて医師に相談してみましょう。

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