表参道眼科マニア

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円錐角膜は放っておくと進行する!?

      2020/07/06

円錐角膜は、黒目の表面にある角膜という透明な膜が薄くなり、円錐状に急激に突出する進行性の疾患です。

中等度まではハードコンタクトレンズでの矯正が可能ですが、進行して重度になるとハードコンタクトレンズが上手くフィットせず装用が困難になり、角膜水腫や混濁が生じて日常生活に不具合が出てくると角膜移植の適応になります。

進行のスピードに個人差はありますが、特に10代~20代の方は角膜の強度が弱く進行が速い傾向があり、重症化を防ぐために当院では進行を予防する角膜クロスリンキングをお勧めすることがあります。

角膜クロスリンキングで角膜を硬くする!

角膜の9割を占める角膜実質という部分は主にコラーゲン線維で構成されています。

角膜クロスリンキングは、この角膜実質に紫外線を照射し、コラーゲン線維間の結合を増加させることで角膜実質全体の強度が増し、角膜が硬くなるという治療法です。

角膜が硬くなることで、変形して前方に突出したり、角膜が薄くなることを防ぐ効果があり、結果的に円錐角膜の進行を抑えられます。

 

角膜クロスリンキングの成績

角膜クロスリンキングは海外でも広く行われている手術で、世界各国から安全性や有効性を証明する多くの臨床報告が出ています。

南青山アイクリニックで行った角膜クロスリンキングの1年後の成績を見ると、進行停止が得られた症例は全体の92%で、これは海外の報告とほぼ一致します。

また、5年後の経過を追えている複数の症例では、1年以降も変わらず進行を抑えられています。

 

角膜クロスリンキングは、円錐角膜の進行を止める有効な治療法で、重症化を防ぐという意味では大きな意義をもつ方法です。

今まで使っていたコンタクトの装用感が悪くなってきた、最近以前より見えづらいなどの症状がありましたら、手遅れになる前に詳しい検査と診察を受けることがとても重要です。

 

円錐角膜に関するお問い合わせ、ご予約

南青山アイクリニック

東京都港区北青山3-3-11 ルネ青山ビル4F

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