表参道眼科マニア

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白内障は糖尿病が原因のひとつ!糖尿病白内障について

      2016/03/04

白内障で最も多いのは加齢に伴う「加齢性白内障」です。80歳以上になるとほぼ100%の人に白内障による視力低下が認められます。

 

この他にも、糖尿病の合併症として発症する「糖尿病白内障」があります。糖尿病白内障には、「真性糖尿病白内障」と「仮性糖尿病白内障」の2種類があります。大半の場合は、老化現象のひとつである加齢性白内障が併発する仮性糖尿病白内障だと言われています。真性糖尿病白内障は長期に及ぶ高血糖が原因と言われていて、若年者でも高血糖が続くことにより発症し、進行のスピードも速いといわれていますが、詳しいメカニズムはまだわかっていないこともあります。

 

糖尿病の合併症でもっとも多いのが「網膜症」「神経障害」「腎症」で三大合併症と言われています。眼の一番奥の、眼底にある網膜という神経の膜には、多くの毛細血管があります。糖尿病の患者さんは、網膜の毛細血管を詰まらせたり、血管の壁に負担をかけて、眼底出血を起こしやすいです。そのため、進行した場合には、硝子体出血や網膜はく離が起こり、失明に至る場合もあります。

 

白内障の手術をする際も、糖尿病の患者さまは合併症のリスクが高くなります。重度の糖尿病の患者さんは細菌などに対する抵抗力が弱く、感染症を起こすリスクや、傷が化膿するリスクが高く、創傷治癒も遅くなってしまいます。特に、術後の感染症は失明につながる重篤な合併症ですので、術前にしっかりと血糖値をコントロールする必要があります。

 

当院では、白内障手術の前に詳しい眼底の検査や採血検査を行なうため、網膜に疾患が見つかったり、血糖値が高い場合は、手術を延期し先に眼底疾患の治療や血糖値のコントロールを優先することもあります。
血糖値がコントロールできれば日帰りでの手術も可能ですので、ご安心ください。
建部

 

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